【青春タンクデサント】a4「一学期の終わり、先輩への供物」

✳︎ 放課後、電車で三十分ほどを掛けて。睦美紅子と二人で訪れた町外れの、小高い丘に。 その霊園は、あった。「“蝉時雨”という言葉を考えた誰かは、なかなか、恐るべき『詩人』だな」 姫宮絵里の、四十九日と数日の、墓参り。 それが、本日の“タンクデサント部”の「活動」だった。「……今の先輩は、あまり『詩的とは言い難…