【青春タンクデサント】a5/b1「stigma diary」

✳︎ 二学年が始まって早々の、春先のこと。 睦美紅子は、放課後。学校の裏手の、満開の桜の木の下に、呼び出されていた。「睦美さんのことが、好きです。付き合って下さい」「おおぅ……ド直球、ド真ん中の、告白か」 --薄々、予期はしていた。 好青年、というにはまだ少し若いが、きっと将来は「好青年」になるのだろう、…