【青春タンクデサント】a8「ヒロイン、失格」

✳︎ 郊外に建つ、少し古びた一軒家。 呼び出された駅から、ほとんど無言のまま連れられて。無人の家に、通された。「ここは、夏に亡くなった、祖母の家でな」 カーテンの外された窓から、雑草の茂った庭が見える。「片付けやら何やらで……うん、まだ、電気は通っているな。良かった」 その言葉通り、がらんとしているが、テ…