社畜な鯱狗の妄想雑記

吾唯足知、即身仏。南無、阿弥陀佛。

この、吐き気がするほど、美しい世界へ

✳︎

ありがとう。
こんなにも、惨めな気持ちを。
タダで授けてくれて。タダで!

アスファルトに灼き付いた、
ミミズの死骸を、見下ろす俺を、
見下ろす神を、躊躇無く、踏み潰す。
靴底に、ベットリと。コールタール。
砕け散った俺の頭蓋を、拾い集めて、
天球儀を拵える。
百円ショップで買ってきたラベルで、
ソイツに銘を打つ。「無銘」と。
祝杯のウォッカで殺菌消毒。
惨敗。哄笑。

詩作とは、おおよそ、
暇を持て余した、ブルジョアジーの手慰み。
天賦の凡才を、アルミホイルに包んで、
炙って鼻から吸引。天球儀を覆うスモッグ。
「可笑しみ」が足りない。足りない。
ゔわわぁぁん、ゔわわぁぁん、と、
音叉を鳴らす「可笑しみ」が、足りない。

復讐の天使をファックしたなら、
人類、皆様、穴兄弟(笑)。
やさぐれたヘビースモーカーの、
レズビアンの女にでも生まれて、
生理痛に苦しめば良かったのに。
どうせロキソニンは手離せない。

宇宙の果てまで、どうか届け!と、
打ち上げたロケットは、今や、
スペース・デブリ。蠢くガラクタの王。
羽根を毟られた飛び魚のように。
観光地と化した飛び梅のように。



理解されることは、無いから。決して。



降り注ぐ、澄んだコールタールの水底で。
ただ、立ち尽くして、傍観する。
ただ、立ち尽くして、傍観する。

電池切れの恋を、黙々と、殴打する。