社畜な鯱狗の妄想雑記

吾唯足知、即身仏。南無、阿弥陀佛。

【私訳】Slipknot - Wait And Bleed

✳︎

(from 1st Album “Slipknot”)

憎しみが湧き上がるのを感じていた
跪き、墓標を覆う落葉を払い除けて
貴方の目には届かぬ地へと流転する
殻の内側で、血を流して待ち続ける

サヨナラだ!

タイルを拭えば、輝きは増して
全ては立体視の冒涜か
俺の眼は赫と金、怒髪天を突き
こんな姿のハズじゃなかったぜ
震えが止まらないんだ
どうして俺はこんな場所にいる
何かが、致命的に間違っている
もう笑うしかないだろ
自分で望んだ結果じゃないことを願う
これは夢か、さもなきゃ現実の記憶か

俺のアタマから出て行け、ガラクタが!
どうして、今まで判らなかったんだ
俺は、洗脳された暗殺者だったのか
俺の、犯した罪は…妄想に囚われて
貴方の、息の根を止めてしまったこと!

サヨナラだ!

貴方が、知ることはなくて
俺は、何も変えられなくて
俺の肉は、骨の中にあって
手が届いたのは、苦痛だけ

憎しみが湧き上がるのを感じていた
跪き、墓標を覆う落葉を払い除けて
貴方の目には届かぬ地へと流転する
殻の内側で、血を流して待ち続ける

待ち続けている…貴方を!





ちょっとした「サスペンス・スリラー」ですねw

一番で示されるのは「混乱」。

悪魔のような姿と化した、自分自身に恐れ慄き、
「夢であれば良い」ほど忌まわしい「記憶」に、
苛まれていることが判る。

二番で示されるのが「現実」。

洗脳されたかのように「望まざる殺人」を、
自分が犯していた…という「真相」。

そして、繰り返されるサビこそ「現在」。

既に「墓標」が立っているということは、
一番と二番は「過去」であることが判る。
そして「墓標の落葉を払い除ける」ことから、
その殺人が「望まざるモノ」であり、
「俺」が殺してしまった「貴方」は、
「憎しみの対象ではなかった」ことも、判る。
「跪く」所作からは「敬愛」すら読み取れる。



問題は「ラスト」。



「貴方=死者」と確定した上で、
「貴方の目には届かぬ地へと流転する」
とは、いったい何を意味しているのか。

…恐らく。

「貴方」は「天国」に召されて。
「俺」は「地獄」に堕ちるのだ、と。

しかも、その直後には。

「貴方の目には届かぬ地へと流転」しておきながら、
「血を流して待ち続ける…貴方を」と宣言しており。

再びの「混乱」に、見舞われるわけですが。

「憎しみが湧き上がるのを感じていた」という、
「憎しみの対象」が「貴方」ではないことから。



『俺が殺してしまった、貴方の亡霊に』

『呪い殺されて、俺は地獄に堕ちたい』



…コレが、鯱狗の「解釈」となるのですが。
Slipknotファンの方、如何でしょうか(苦笑)。

エンゼル・ハート』とか、思い出しますねw

代表曲にして、出世作なワケですが、
なかなか「難しい詞」でしたよ(^_^;)



ではでは!