社畜な鯱狗の妄想雑記

愛即是吾唯足知--精進あるのみ也

愛を讃える歌

✳︎

つまるところ。

恋とは、相互不理解への不安、であり。
愛とは、相互理解への安心、ですから。

思えば。ずっと、ずうっと。

陳腐ながら、有り体に。
私という男子は恋多き、
恋に恋する乙女であり。

人間に。

恋焦がれていたやうな、
そんな気が、致します。

現状は、ただ、ボンヤリと、
私という男子を、包み込む、
愛が。
皮膚から、ユルユルと、
浸透してくるのを、感じながら。

最期に。
そんな由無し事を、思うのです。

愛が。
ただ、愛だけが。

人間を救ひます。

「どうか、救ひたまへ。
    私の思う人を、救ひたまへ。
    まりや様、まりや様の観音様。
    どうか。」

その小蜘蛛の、哀願を。

恋ゆえに。握り潰した官僚が、
私という男子であったのです。

恋は。血の池の、地獄に墜ちたまへ。

愛を讃える歌を、口遊みたいと、
心の底から、願うほどに。

不思議と、まるで。

歌は、遺書のやうに、
なってしまいました。

不安が無い、と言えば、
嘘に堕します。

愛は。今や、子宮のやうに。
私という男子を包み込んで。
皮膚から、ユルユルと、
浸透を致します。

つまりは。吉報が、
届きました。

『テムポ正しく、握手をしませう。』

肌身離さず、持ち歩いていた。
中原中也の詩集を、
書棚のどちらに、仕舞おうか。
算段しております。
--売っ払ってしまうのは、切ないから。

(ハイフンを、多用するのは、いかにも、
    中也らしい、幼稚な気障ったらしさで、
    いつも、ついつい、笑ってしまいます。)

控え目に言って、
私は天才でした。

私という男子の、
脱け殻を遺して。

レスラーのやうに女々しくも、
一人前の、らしき男となって。

この惑星の、いとも茫漠たる、
大黒柱を支えたき、所存です。

イッパイ、イッパイ。精一杯の。
些か、未完成ながらも。

テムポ正しい。





愛に恋する歌。