【概略】民主リベラリズム理想国家(ユートピア)論
- 作者: オルダス・ハクスリー,水戸部功,大森望
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/01/07
- メディア: 文庫
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◆遺伝子操作による、総ての新生児の知性改良
◆私有家族制度の撤廃、“哲人寄宿学校”の国営
“遺伝子”と“生育環境”の「不平等」は、最大の敵。
“哲人寄宿学校”の教師は、医師以上の国家資格者。
◆“人工子宮”の実現、生理のコントロール
◆化学的去勢による、男子の性欲減退処置
◆以上による、適正に管理された人口削減
◆AIロボットによる、単純肉体労働の代替
男女平等の実現、性犯罪の根絶。
人口削減により資源問題に対処。
そして、“知的上流”の増加に伴う、
単純肉体労働者の供給減への対処。
※
『すばらしい新世界』では、意図的に“知的下流”を
“生産”していたが、その方法は非人道的であるため、
AIロボットに代替させるのが、理想的。
◆“反リベラリズム”的な文化創作物の検閲回収
“知的上流”が“反動思想”に染まることの予防。
◆以上の政策により、“知的下流”を根絶した上での、
“普通選挙制度”の実施。
“知的下流”に、選挙権を持たせることは、
“ナチス政権樹立”“トランプ旋風”の如き、
「“愚民”の反動」に至ることを免れない。
“理想国家”の確立まで、“普通選挙制度”は、
緊急避難的な停止を、余儀無くされる。
以上の“理想国家”は、極めて“科学的”である。
これに反発する者が、もしいるとするなら、
であると、看做される。人道的国外退去が、
相当の処分であろう。
(或いは“ソーマ”の処方による“思考停止”処置)
“知的下流”すなわち“愚者”を、
「“愚者”であると指摘糾弾する」ことは、
「科学的かつ良心的な区別」であって、
「非科学的かつ邪悪な差別」ではない。
以上の“理想国家”は、極めて“科学的”である。