社畜な鯱狗の妄想雑記

吾唯足知、即身仏。南無、阿弥陀佛。

メイウェザー、“50戦全勝”おめでとう!!!

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メイは、誰より深く、ボクシングを理解していた。

ボクシングは“エンターテイメント”であること。
ボクシングは“命懸けのスポーツ”であること。

--たとえ、何百万ドルを稼いだところで。

50手前で「自分が誰なのか」も判らない。
車椅子で介助されなきゃ外出もできない。
それじゃあ「ダメなんだ」ということを。

メイウェザーの試合を「つまらない」と批判する、
そんな彼らは決して、パンチドランカーになった、
往年のボクサーを、支援してくれるワケじゃない。
ただ「可哀想」と憐れむだけの“慈悲深い他人”だ。

メイは、誰より深く、ボクシングに真摯だった。

相手がUFCファイターのマクレガーだろうと、
決して、油断すること無く、奢ること無く、
序盤3ラウンドを、平常通り“分析”に当てた。



--そして10ラウンド、TKOで仕留めた。



マクレガー戦を「茶番だ」と批判する連中の方が、
よっぽど、ボクシングを“舐めている”じゃないか。

「俺なら、ボクシングでもメイに勝てる!」と、
先に挑発したのは、コナー・マクレガーの方だ。

そしてメイは、引退から2年、実に40歳にして、
マクレガーと“決着”を付けることを、覚悟した。
(テニス界で“おじさん”扱いのフェデラーが36歳)

もう40歳のリタイアした“ロートル”だろうと、
勝って当たり前で、「茶番だ」と批判される。
そして万が一にも、大番狂わせで負けたなら、
文字通り、築き上げた“全て”を、一夜で喪う。

あの、誰よりアタマの良いメイウェザーが、
その“リスク”を理解しなかったワケが無い。



--その上で「受けた」。



いったい、メイのどこが“腰抜け”なんだ??

メイは、まったくボクシングを“舐めなかった”。
メイは、まったくマクレガーを“舐めなかった”。



メイは、誰より深く、ボクシングに真摯だった。

“ボクシングの女神”は、そういう男を愛する。



パッキャオは、ある時期に、“舐めてしまった”。
ボクサーにあるまじき、不節制な生活に堕落した。
--その“結果”が、マルケス戦の失神KO負けだ。

“ボクシングの女神”は、まったく無慈悲なのだ。
理解しているメイは、“地獄のスポーツ”と呼ぶ。

“ボクシングの女神”は、そういう男を愛する。



--マクレガー戦を“50勝”とは認めない??

あのメイを相手に、己の挑発の“落とし前”を、
きちんと付けるべく、勇気を持って正々堂々、
ボクシングのリングへと、足を踏み入れた。

メイのことが大嫌いなマイク・タイソンでさえ、
「勝負にならない。マクレガーは“殺される”」と、
それほど下馬評で不利の付くリングに上がった。



「マクレガーに失礼」だと、思わないのか?



メイは、マクレガーに“敬意”を払った。

「ボクシングは“地獄のスポーツ”だ」
「そしてMMAも“地獄のスポーツ”なんだ」

--試合後のコメントが“全て”だ。

ボクシングのリングに上がれば“ボクサー”で、
ましてや、相手はUFCのチャンピオンなのだ。

メイは、まったくマクレガーを“舐めなかった”。



もし、メイウェザーが、マクレガーを、
“舐めてしまっていた”ならば、きっと、
“ボクシングの女神”は、見逃さなかった。

「世紀の大番狂わせ」が、起きていただろう。



“50戦全勝”とは、つまり、そういうことだ。



今は“改心”したパッキャオは、理解っている。
「50勝を成し遂げたフロイドに祝福を!」
--そのツイートが“全て”だ。



決して“逃げる”こと無く、戦い、敗れた。
コナー・マクレガーに、最大の“敬意”を。



そして。



偉大なるボクサー、フロイド・メイウェザーJr。

“50戦全勝”おめでとう!!!