社畜な鯱狗の妄想雑記

吾唯足知、即身仏。南無、阿弥陀佛。

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以上、余白。

宇宙空間に投げ出されて、
無重力の、真空で。
僕の声は、
誰にも届かないみたいだ。
やっぱり、届かないみたいだ。
空っぽの星が祝福しても、
僕の声は。誰にも、
届いちゃいない。
今や、詩情さえもライフハックの時代。
今や、霊感さえもライフハックの時代。
やさしいことばやさしいことばやさしい。
きれいなことばきれいなことばきれいな。
プレス機に、薄っぺらな、
星が。幾ばくか連なったって、
空っぽ。瞬くことはない。

そして、意識は薄れゆく。
いつか、息継ぎをしたような。
いつか、誰かに届いたような。
曖昧な、月蝕を道連れに。

愛は、宇宙。
恋は、流星。

なんてことはない。
ロマンもクソもない。
惑星の重力に引かれて、
大気圏との摩擦熱で、
燃え尽きるだけ。
ただの、現象。

--だから、あとは。

肺を、宇宙で満たしたら。
もう、声なんて要らない。
きっと、苦しくないから。
大丈夫。きっと、大丈夫。

誰にも、届かない。
届いちゃいない。
僕の、声は。

つまり、スペース・デブリ
ただ、真空に。燃え尽きる。

以下、余白。



























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