2017-07-01 しろがね号、西へ 円周:三位一体の四(=私+視+死+詩) ✳︎嗚呼、銀の列車が、往くよ。往ってしまう。僕の肉体を、置き去りにして。無人の市街を、しろがね号が、往く。嗚呼、銀の列車が、征くよ。征ってしまう。僕の霊魂を、連れ去りにして。人波の荒野を、しろがね号が、征く。嗚呼、銀の列車が、逝くよ。逝ってしまう。君の理性を、置き去りにして。虚構の天空を、しろがね号が、逝く。嗚呼、銀の列車が、行くよ。行ってしまう。君の激情を、連れ去りにして。現実の深海を、しろがね号が、行く。ディーゼルの、威容を震わせて。誰そ彼に、警笛を鳴り響かせて。--嗚呼、しろがね号が、ゆく。