オカダ・カズチカ(29)…作られたチャンピオン
✳︎
「やっぱりつらいですよ。このベルトを持ってることは」
「プレッシャーもかかってきますし、いいことなんて全くないんじゃないかと思いますけど」
鈴木からIWGPを防衛したオカダの、バックステージでのコメント。
…心情の吐露。
鯱狗は、クソが付く「スマート」ですので。
オカダが「絶対王者」であるのは、オカダが「強い」からだとは、まったく考えておりません。
そして、オカダが「絶対王者を望んでいるから」だとも、また考えてはおりません。
(そんなエゴが許されるのは、看板社長レスラーか、末期WCWぐらいのもの)
極端な話、
「若くて、動けて、パッと見で華がある」
のが、「とりあえずオカダしかいなかった」から、棚橋と中邑が衰える前に、
半ば「消去法」的に格上げされただけと言われても、充分に納得がいきます。
…そう。
「作られたチャンピオン」
それって、果たして「本人」にとっても、
そんなに「嬉しい」モノなんでしょうか?
「喜ばしい」モノなんでしょうか?
「始まるもの何も…あのー、もう始まってるんで」と、大真面目に2年越し?の「革命」を語る後藤に、
思わず吹き出しそうになるのを、必死に堪えていた「岡田」。
つい最近だって、「お祭りイベント」のファンタスティカマニアで、
田口に翻弄されて、マキシモに唇を奪われて、何だか「楽しそうに」崩れ落ちた「岡田」。
…でも。
木谷オーナーの「お気に入り」の「作られたチャンピオン」だから。
会社に、木谷オーナーに「許されない限り」。
勝ったり、負けたり、そんな「普通のプロレス」は、「許されない」。
ちょっとネットでエゴサーチをすれば、
自分がファンから「どんな風に」言われているのか、簡単に調べが付いたところで。
自分で勝手に「挫折からの復活」をするワケにもいかない。
…本来であれば、そもそも「レインメーカー」という「ギミック」は。
「愛を語る『太陽』のエース」に対する「アンチテーゼ」としての、
「冷ややかな『月』のエース」にこそ相応しいモノ。
だからこそ、「あの中邑」の率いるCHAOSに所属することになったハズ。
それならば、「必然的」に。
「棚橋の後継者」が現れた時にこそ、
オカダは「正しく」「打倒」されるハズだった。
…だが、しかし。
「時代」が、数奇な「運命」を導いたのは。
焦がれに焦がれた「太陽」になり損ねて、
その「苦悩」と引き換えに「ブラックホール」と化した、稀代の「天才(ジーニアス)」。
それならば、その「反対側」に。
「太陽」が存在しないことは、まさしく「許されない」。
たとえ、そこに在るのが、本当は「月」であったとしても。
「どんな手を用いてでも、それは『太陽』なのだと、認知させなければならない」
…そう。
そのために、たとえ「月」が「歪められて」、「引き千切られそう」になったとしても。
「太陽」を、「作らなければならない」。
…いつか、新たなる「本物の太陽」が再び昇る、その日までは。
…………。
「やっぱりつらいですよ。このベルトを持ってることは」
「プレッシャーもかかってきますし、いいことなんて全くないんじゃないかと思いますけど」
鯱狗は、クソが付く「スマート」ですけど。
…いや、だからこそ。
1987年生まれの社畜…もとい鯱狗は、
「サラリーマン・レスラー」オカダのことを、
勝手に妄想して、勝手に応援し続けますよ。
「値札を付けていない、私の妄想は、ただ、この私のモノだから」
…スイマセン、少々、酔っているようです(平謝り)。
こんな酔っ払いの戯言に、最後までお付き合いを頂いた方。
本当に、ありがとうございました。